
年間120万人が訪れるという愛知県岡崎市にある道の駅「藤川宿」。そこで販売されているニンジンをもとめて県内はもちろんですが県外からも多くの方が訪れているそうです。
その人気のニンジンは愛知県碧南市にある鈴盛農園で作られている「スウィートキャロットリリィ」のという名前のニンジン。
見た目は、一般に販売されているニンジンと変わりがありませんが、お値段をみると一般的に売られているニンジンよりもやや高め。
しかし、食べるとその値段に納得。価格が高くても食べたたいと言うリピーターのお客さんが絶えないそうです。では、そのニンジン「スウィートキャロットリリィ」の一般的なニンジンとの違いを紹介します。
ニンジンの糖度が11度と桃と同じ甘さ!
生のスウィートキャロットリリィの糖度は11.8度。これは果物の桃と匹敵する甘さなんだそうです。
生でスウィートキャロットリリィを食べた人の感想を紹介すると
- 甘いのでそのまま皮を剥かないで生で食べても美味しい。
- にんじんが嫌いな子供もこのニンジンなら食べるようになった。
- 柿を食べているみたい。
など、いままで食べた事ないニンジンの甘さが最大の特徴なんですね。
これまでにない画期的な栽培法!
スウィートキャロットリリィを栽培しているのは愛知県碧南市にある鈴盛農園の鈴木啓之さん。まだ30代の若い農家さんです。
鈴木さんは元は自動車関連メーカーの営業をしていたそうですが、25歳の時に生活に近いものを作る農家になりたいと思い会社を辞め農家を目指します。
しかし、全く農家の経験も知識もありません。そこで、豊橋技術科学大学、愛知県立農業大学校の2つの学校に通い勉強をし最先端の農業知識と実務的な農作業を学びます。
そして、空いた時間は家族で唯一畑を持っていたおばあちゃんから畑を借りて、そこでクワなどのの農具の使い方をおばあちゃんから教わります。そして28歳の時に農家デビューを果たします。
鈴木さんが目指したのは子供も食べれる臭いが少なく甘いニンジンです。その為に開発したのが海水を使って栽培する画期的な方法でした。
通常、海水は塩が入っているので農作物をダメにしてしまうので使いません。ですが、鈴木さんが何度も色んな塩分で濃度で試行錯誤した結果、絶妙な塩分濃度の海水を畑に撒く事でニンジンが甘くなることが分かったのです。
土は海水を撒いて塩分が濃くなると、ニンジンから水分を吸い取るようになるそうです。土に水分をついとられたニンジンはドライフルーツのように甘みが凝縮されフルーツのように甘いニンジンが出来るそうです。
スウィートキャロットリリィが販売される時期は、
- 夏の時期は6月~8月
- 冬の時期は11月~4月
にんじんが一番甘くて美味しくなる季節は寒い真冬の12~2月頃なんだそうです。
おすすめの調理方法は加熱!
スウィートキャロットリリィのは生でもかなり甘いのですが、さらに、加熱すると甘さが増します。
このスウィートキャロットリリィを育てている農家でのオススメの料理は片栗粉をまぶして揚げるフライドニンジンやニンジンの炊き込みご飯。コクや甘みが増してとても美味しいとの事。甘さも嫌な甘さではないので子供から大人まで誰にでも好まれる。
このニンジンを栽培しているのは愛知県碧南市でニンジン栽培が盛んな地域なんだそうです。鶏肉などを加えてニンジンをたっぷり入れて薄味で炊き上げた炊き込みご飯は碧南市の名物料理なんだそうです。
最後に!
鈴盛農園では、このほかにも7色のニンジンも開発され、有名なレストランなどで使われているそうです。
また、このスウィートキャロットリリィという名前の由来ですが、農家になるのを応援してくれたおばあちゃんの「鈴木りり」という名前が由来なんだそうです。